長距離のバス移動には乗務員を2名体制で乗車させることが必要になってきます。
これをツーマン運行といいます。
大型バスや貸切バスでの長距離ツーマン運行は、安全性の向上、運転手の疲労軽減、そしてサービス品質の向上を目的としています。
安全性の向上
長距離運転における安全性は最優先事項であり、ツーマン運行はそのための重要な戦略です。2人の運転手が交代で運転することにより、一人当たりの運転時間が短縮され、疲労による事故リスクが大幅に減少します。交代制は、運転手が休息を取ることを保証し、集中力を維持することを可能にします。
運転手の疲労軽減
ツーマン運行は、運転手の健康と福祉にも配慮しています。長時間の運転は運転手にとって肉体的及び精神的な負担となりますが、交代制により、この負担が軽減されます。運転手は適切な休息を取ることができ、ストレスや過労による健康問題のリスクを減らすことができます。
サービス品質の向上
ツーマン運行は、乗客にとってもメリットがあります。運転手が疲労せず、よりリフレッシュされた状態で運転できるため、サービスの品質が向上します。乗客は安全で快適な旅行体験を享受でき、運行スケジュールの正確性も高まります。また、運転手が交代で運転することで、緊急時に対応する能力も向上します。
法的規制
この乗務員2名体制のことをツーマン運行、又はMMと呼びます。
「貸切バスってどこまでなら走ってくれるのだろう?」
と思われたことはないでしょうか?
特に、学生団体の遠征など、東京や千葉、仙台、はたまた九州など遠保まで依頼されることがあります。
法的に
- ドライバーの拘束時間は原則13時間以内(始業・出庫前点検~帰庫・就業点検まで)
- 運転時間は、2日を平均して1日当たり9時間以内
- ドライバーの連続運転時間は、4時間まで。4時間の連続運転を行うと30分以上の休憩が必要。
- 夜間運航の場合、基本的に2名体制の運転。その場合でも連続運行は20時間まで。
等の定めがあります。
上記以外にも、各バス会社にて運行距離が450km以上は乗務員を2名体制にすると規定しているところが多いです。
乗務員2名体制とは?
具体的に、乗務員2名といっても運転席は1席しかしかありません。
ではもう一人はどうするのか?
起きている間は、ガイド席に座して前方確認や運転手と話をしていることが多いです。
寝る際は、お客様の座席に下にあるトランクルームにて、布団を引いて横になっています。
「えっ!寝れるの?」
と思わるかと思います。
路面に近く、騒音や振動もあり、実際はゆっくりと熟睡するのは難しいらしいです。
横になり、目をつぶってリラックスするという感じでしょうか。
こうして、乗務員は2時間から4時間ごとに交代で運転させていただきます。