インバウンドガイド必見!京都で貸切バスをスムーズに手配・運行するための完全マニュアル
京都には世界中から多くの訪日外国人観光客(インバウンド)の皆様がお越しになっています。 新幹線で京都駅に到着、あるいは関西国際空港から京都に来られ、貸切バスを利用して京都を観光されたり、あるいは関東方面から貸切バスでの長期日程での縦断旅行をされるインバウンドツアーが多いかと思います。 インバウンドツアーを成功へと導く鍵を握っているのは、現場で直接お客様をご案内する通訳案内士・ガイドの皆様です。 しかし、言葉や文化のプロであるガイドの皆様であっても、「貸切バスの運行ルール」や「手配の仕組み」、さらには「京都特有のバス駐車場事情」までは、詳しく把握できていないケースも少なくありません。 当日の急なルート変更や時間超過は、思わぬ法令違反や追加料金の発生、最悪の場合は運行中断などの重大なトラブルにつながる恐れがあります。 そこで本記事では、京都で貸切バスをスムーズに運行するためにガイドの皆様が知っておかれると良いことを解説します!  

1. 貸切バスの「改善基準告示」について

貸切バスを安全に運行するため、国土交通省の基準(自動車運転者の労働時間等の改善のための基準、いわゆる「改善基準告示」)により、ドライバーの勤務時間や運転時間には非常に厳格な制限が設けられています。 ガイドの皆様に必ず頭に入れておいていただきたい鉄則は、以下の3点です。
    • 拘束時間は原則「1日13時間」まで
        • これは「ドライバーが始業してから、運行を終えて車庫に帰着し、就業するまで」の時間です。 お客様がご乗車される発着の時間ではないため、広島市内発着であっても車庫への回送時間・車庫での点検などの業務時間を考慮すると、実質的にお客様をご案内できるのは1日10時間程度が限界となります。 また運転時間は「2日平均で1日9時間」までという条件があり、長距離移動が続く行程の場合は注意が必要です。
    • 「4回40」の休息ルール(連続運転の禁止)
        • 「運転開始後4時間以内、または4時間経過直後に、30分以上の運転の中断(休憩)」が必要です。 この休憩は、1回につき10分以上であれば分割(例:15分×2回=30分)することも可能です。 実際はお客様のトイレ休憩も兼ねて、移動時間の1.5時間~2時間ごとに1回休憩を組み込むかたちがよく取られます。

貸切バスでの移動の所要時間について

貸切バスでの移動とマイカーでの移動では走行速度が違うため、所要時間が変わってきます。
インバウンドを取り扱われる会社の方によく相談される内容に移動の所要時間があります。 「Googleマップで確認すると、もう少し所要時間が短いようなのですが…」というご質問を受けることがあります。 Googleマップでの所要時間は、一般乗用車(マイカー)基準で表示されます。 なおかつ調べた時点での所要時間目安が表示され、実際に当日運行する時間帯とは異なる場合があります。 貸切バスの場合、旅客運送であり車両も大きいことから、一般乗用車(マイカー)よりも走行速度が落ちるため、Googleマップでの所要時間よりも時間がかかる場合が往々にしてあります。 またトイレ休憩等を挟む必要が生じることや、貸切バスで進入できない道の場合は迂回等も必要になってくることから、「貸切バスでの所要時間」としてご案内させていただいております。

貸切バスでの移動中の休憩時間・トイレ休憩について

  貸切バスでの移動の際、貸切バスの乗務員の休憩の確保が定められていることや、お客様のトイレ休憩の必要性から、だいたい1.5時間前後ごとにトイレ休憩を挟みます。 時々「スケジュールがタイトなので、休憩なしで走り、次の目的地へ●●時必着でお願いできないか?」というご要望をいただくことがありますが、休憩を挟む必要があるので、その場合は、出発時間を早める等の行程を変更・調整する必要が出てきます。 どこでトイレ休憩をされるかは、当日のお客様の状況を見て乗務員と相談しながらという事もできますが、当日のガイド様が動きやすいように予め事前にトイレ休憩のSA・PA・道の駅等を定めて行程に組み込むこともできます。 貸切バスを申し込まれた際は行程の確認をさせていただきますので、休憩時間・トイレ休憩をどこで取ったら良いかお困りの際は、お気軽にご相談くださいね。

2. 「ルート変更」と「料金」のルール

インバウンドツアーでは、当日の天候やお客様の体調、または「買い物の時間を延ばしたい」といった要望により、スケジュールを変更したくなる場面が多々あります。

貸切バスの運賃は「時間」と「キロ数」で計算されている

事前に運輸局に届け出たルートと時間に基づいて運賃が確定しています。そのため、当日にお客様の希望で「予定にない観光地に立ち寄る(キロ数増)」「滞在時間を延長する(時間増)」となった場合、増えた分は原則として追加運賃が発生します。 当日に「せっかく日本に来たのでもう一箇所寄りたい!」とお客様からお願いされても、ガイド様の判断で行程の追加をしたり、運行時間を延長したりすることはできません。 (ただし行程を一部削除・省略することはできます。) 行程の遅れが生じた場合やお客様からご要望として挙がった場合は、運行ができるかどうか、追加料金発生の有無などの確認が必要となるため、速やかに旅行会社(貸切バス手配者)に連絡し、回答を得るようにしてください。 「ドライバーに伝えた=OKではない」のでご注意を!!

💡ガイド様へのアドバイス

お客様から行程変更の強い希望があった場合は、以下のステップを踏んでください。
  1. お客様への返事は待ち、旅行会社(貸切バス手配者)へ報告をする。
  2. 旅行会社(貸切バス手配者)から変更の可否と追加料金の有無の回答を得る。
  3. ドライバーに変更内容を伝え、運行管理者の許可を得てから出発する(旅行会社からバス会社経由でもドライバーへ依頼が伝わります。)

3. ツアー当日、ドライバーとの最高のチームワークを築く 最初の挨拶と打ち合わせ

  バスのドライバーは、安全運行の責任者です。 ガイド様とドライバーが当日の朝、しっかりコミュニケーションを取ることで、ツアーがよりスムーズになります。 出発前の直前の打合せで、以下の内容をドライバーとすり合わせてください。
    1. 行程の最終確認(ルートと時間)
        • 「今日は◯◯の後、宮島口へ向かいます。予定では◯時着ですが、道路状況はどうでしょうか?」と、プロであるドライバーの意見を仰ぎましょう。
    1. お客様の特性の共有
        • 「今回はアメリカからのファミリーグループで、お土産の買い物より写真を撮る時間を長めに欲しがる傾向があります」「車内での飲食(アルコールなど)の有無」などを伝えておくと、ドライバーも心の準備ができます。
    1. 休憩場所(SA・PA)の決定
        • 改善基準告示に基づき、どこで30分以上の休憩を取るか、あらかじめ決めておきます。広島周辺(山陽自動車道など)の、大型バスが停めやすくインバウンド向けの設備(多言語対応やベジタリアン対応の軽食がある等)が整ったおすすめSAをドライバーと共有しましょう。

4. 貸切バスに積み込めるスーツケース・荷物の量について

  インバウンドツアーの場合、長期日程・長距離移動でのツアーが多く、荷物の量が多い、あるいはどのくらい多いか予想が立たないケースもあるのではないでしょうか。 インバウンドのお客様、特に欧米やアジア圏からの長期滞在のお客様は、非常に大きなLサイズ(90L以上)のスーツケースを持参されることが一般的です。 日本の貸切バスのトランク容量は、標準的な日本人旅行者の荷物量を想定している場合が多く、また掃除道具等、貸切バス運行の際に必要な備品を積んでいることもあり、座席数だけで車両を選んでしまうと、当日「荷物が入りきらない」という事態を招きかねません。 人数に加え、荷物の量を考慮して車両タイプを選ぶ、または荷物別送を検討されると良いと思います。

インバウンド団体向け!貸切バスの車両タイプ別の荷物収容目安を注意点

    • 大型バス(正座席45席の11列タイプor正座席49席の12列タイプ)
        • トランクは通常貫通式で2〜3層あります。 Lサイズのスーツケースであれば、約30個程度が限界です。
        • アドバイス 40名以上の団体で全員が大型スーツケースをお持ちの場合、トランクに収まりきりません。 この場合は、「座席に余裕を持たせた2台運行」、または「荷物専用のトラック(別送)の手配」を強く推奨します。
    • 中型バス(正座席27席)
        • トランクは1〜2層です。 Lサイズのスーツケースで約15個〜20個程度。
        • アドバイス 20名程度のグループでも、お土産などで荷物が増える行程後半には入りきらなくなるリスクがあります。
    • 小型・マイクロバス
        • 多くのマイクロバスにはトランクがないことが一般的です。車両によっては後ろ部分が荷物スペースになっているものがありますが、機内持ち込み可のスーツケースやゴルフバッグ等、10個前後が限界です。
        • アドバイス 荷物がある場合は、座席の一部を荷物置き場として潰す必要があるため、乗車人数は定員の半分程度に見積もる必要があります。

インバウンド団体向け!貸切バスと荷物別送の併用を

大型バスでも正座席49席(12列タイプ)が車両としては最大サイズです。 全員がLサイズスーツケース持参、1人2個持参の場合等、積み込み仕切れない場合、空港からホテルへの荷物別送サービス等も併せて検討が安心です。 弊社で貸切バスをお申込みされた場合、必要に応じて荷物別送もオプションで手配することができます。 荷物量の多いインバウンド団体様がいらっしゃいましたら、ご相談くださいませ。

5. 貸切バス利用の際のツアーガイドの役割

全国通訳案内士、地域通訳案内士の他、日本語が堪能なガイドの同行をお願いしています。
日本の貸切バス乗務員(ドライバー)は、基本的に言語は日本語のみの対応となります。 そのため、ツアーに同行されるガイド様の役割はとても大切で、貸切バス運行の際にとても頼もしい存在です。 安全で円滑な運行のために、弊社ではインバウンドツアーにおいて「日本語が堪能な通訳ガイドもしくは添乗員」の同行を必須でお願いしております。 貸切バスをお申込みの際、日本語対応可能なガイド様が同行されるかどうか、ご確認くださいね(具体的な担当の方のお名前・当日の連絡先は追ってお知らせで大丈夫です)。
    • 日本語堪能なガイド様同行のメリット1:緊急時の対応がスムーズで安心! 渋滞による行程変更、急な体調不良、事故などのトラブル発生時、ドライバーとお客様の間に言語の壁がない方が迅速な対応がしやすくなり、お客様の不安を解消しやすくなります。
    • 日本語堪能なガイド様同行のメリット2:現地施設との調整がしやすくなる! 駐車場の予約確認や観光施設・レストランへの到着連絡など、現地でもやはり日本語対応が基本となります。 日本語が堪能なガイドが介在することで現地の方との意思疎通もしやすく、よりスムーズにツアーを進行させることができます。
    • 日本語堪能なガイド様同行のメリット3:日本のルールの伝達がしやすく、お客様への浸透が早い! バス車内での飲食マナー、シートベルト着用、ゴミの持ち帰り、現地での過ごし方など、ツアーガイド様には日本のルールを正確に伝える役割も担う重要なお仕事ですよね。 昨今インバウンド需要に併せ、日本のマナー等のご協力説明等、エージェント様も対応されていることと思います。 日本を旅行される際、日本のルールや文化を知りたい!より深く日本のことを知って帰りたい!というお客様にとっても安心と思います。

京都の貸切バスは、プロとの連携で安心・安全に!

貸切バスを利用した団体旅行を成功させるためには、事前の緻密なスケジュール管理や、当日のスムーズな運行体制が欠かせません。

特に海外からのインバウンド団体のお客様をお迎えする際には、限られた時間の中で、いかに効率よく、かつ安全に目的地へご案内できるかが重要になります。「大型バスがスムーズに停車できる場所はあるか」「観光地での滞在時間はどれくらい確保すべきか」など、現場ならではの疑問や不安も多いのではないでしょうか。

お客様のご要望に合わせて貸切バスを手配し、当日は信頼できるバス会社のドライバーによる運転・接客で皆様の快適な旅をサポートいたします。

お問い合わせお待ちしております。

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